東北を代表する都市の一つであり、「杜の都」として知られる仙台。
東北とは言え、日本海側に比べると太平洋側は雪の量も多くなく、暮らしやすいとのイメージもあります。
仙台にもしも住むならば、あるいは遊びに行くとしたら、安全性はどうなのか。
治安もちょっと心配になりますよね。
そんな仙台の治安について解説します。
※仙台ウォーク:仙台に根差した情報サイト
仙台市とは?
仙台市は宮城県の中央に位置する都市で、県庁所在地となっています。
東北地方唯一の政令指定都市となっていることもあり、東北最大の都市と言っても差し支えないでしょう。
実際のところ、人口や経済など多くの面で、数字的にも東北最大であることが分かります。
その意味では東北において東京や大阪、あるいは福岡や名古屋などに匹敵する都市と言うことができますが、その一方で東北ならではの豊かな自然に囲まれている点も
特徴の一つとなっています。
特に広瀬川や青葉山などは都市部周辺でありながら豊かな自然を有しており、また街の中にも街路樹など緑が多いことから「杜の都」との雅称も持っています。
仙台の文化
伊達政宗で広く知られる都市
仙台と言えばまず仙台藩、伊達政宗を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
1600年代に活躍した武将で、仙台を東北の中心地として栄えさせた人物として知られています。
現在の仙台市の繁栄もこの影響によるものが大きく、当時ですでに5万人規模の都市となっていたことが現代にもつながっていると言われています。
またそのことから歴史的建造物も多く、観光名所も多く存在しています。
豊かな自然
仙台市は人口の多い大きな都市でありながら、すぐ近くに豊かな自然が溢れている点も特徴です。
標高の高い山も多く、休日にはレジャーとして登山を楽しむ人も。
蔵王山や鳴子温泉など全国的に知られたものも多く、四季折々のアクティビティが楽しめるため、地元の人だけでなくそれを目的として全国から多くの観光客が訪れています。
東京を含む首都圏からのアクセスが良い点も、それらの利点に寄与していると言えるでしょう。
山の幸と海の幸
仙台は海に面した都市であり、その背後には山もあるため、海の幸・山の幸どちらも豊富に取れるのが魅力です。
とくに有名なのが「ほや」や「笹かまぼこ」など。
「ほや」は独特の外見をしていますが、貝の一種で、酢の物や刺身、干物として食されています。
栄養価が高く、タウリン・亜鉛・ビタミンB12などが特に多く含まれています。
「笹かまぼこ」はかまぼこの一種ですが、伊達政宗公の時代に笹に包まれていたことが由来とされています(諸説あり)。
以前は魚介類のすり身を笹の葉で包んで蒸すことで作られていたとも言います。
また、近年で仙台を代表している食と言えば、「ずんだ」も欠かせないでしょう。
ずんだは枝豆を原料として練り潰されたものですが、最近では特にスイーツとして仙台の様々なものと組み合わされ、若い人を中心に人気となっています。
お祭り
仙台と言えば「七夕まつり」でも有名です。
色とりどりの美しい七夕飾りは仙台の冬の風物詩として地元の人たちに愛されているだけでなく、多くの観光客の目的にもなっているでしょう。
その他にも伊達政宗公を祀る「青葉まつり」など、仙台名物の一つであるケヤキ並木を背景に盛り上がりを見せます。
仙台の交通
仙台へのアクセスでは、車ならば東北自動車道が基本となるでしょう。
東北自動車道ならば、東京からでも約4〜5時間というアクセスの良さは魅力です。
電車であれば、東北新幹線が主流になり、こちらは東京から約1時間30分〜2時間というかなりの近さ。
飛行機の場合、仙台空港は仙台市の中心部から13kmほどの距離で、電車やバスによる移動が簡単です。
東京からであれば飛行機を利用することはあまりありませんが、西日本からのアクセスには便利です。
また仙台市内では、仙台駅を中心に放射状に路線が伸びているのが特徴で、JRのほか、仙台市地下鉄も存在しています。
路線バスも多く、市内での移動に不便を感じることは少ないでしょう。
仙台市のメリット
仙台市に住む、あるいは遊びに行く場合、以下のようなメリットがあります。
晴天の日が多い
仙台は東北地方にあり、日本全国の平均で言えば気温は低い方になります。
ただし太平洋側に面しているため、日本海側に比べて雪は少なく、積雪もそれほど多くありません。
そして晴天の日が多いため、冬でも温暖で、夏は暑い日もあるものの夜には冷えてくるのが特徴です。
物価が安い
東京などに比べると、生活費の負担が少なくて済むのも仙台の特徴です。
家賃の相場は東京の半分以下となっており、また通勤時間も短めですむのが魅力です。
仙台市のデメリット
一方で仙台市のデメリットにはどのようなものがあるのでしょう。
車がないと不便なこともある
先ほど交通の面で触れましたが、仙台市内には電車もバスも多く運行されており、都市圏内であれば特別苦労するということはありません。
とは言え東京などに比べれば、郊外における鉄道の本数などは少なく、思い立った時に効率よく移動するといったことは少し難しくなる可能性があります。
その点で、より自由に動きたいとなれば自家用車の所持も検討したほうが良いかもしれません。
また観光の場合でも自家用車かレンタカー、タクシーの利用を選択肢に考えておくと良いでしょう。
働くとしたら賃金は低めになる
仮に就職を考えるとしたら、仙台市を含む宮城県の令和3年度における最低賃金は853円で全国31位と、全国的にも低い水準となることは知っておくべきでしょう。
この年の全国平均が930円なので、100円近く低いということになります。
全体的な物価が安いため、生活する上で大きな不便にはならないと考えられますが、より高い賃金を望むならばあまり向いていません。
仙台市の治安は?
仙台市民に対して行ったあるアンケートでは、仙台市の治安について「良い・おおむね良い」が67%、「悪い」が16%、「普通」を含めたその他が17%という結果でした。
これはかなり治安が良いという評価と言っていいでしょう。
悪いと感じているのは全体の16%程度です。
東北最大の都市である仙台には大きな繁華街もありますが、それを含めてもこの結果は、ほとんどの人が治安に不安を感じていないということになります。
また、財布を落としてもそのまま戻ってくるとか、夜道を歩いていても怖い経験をしたことがないなど、実体験に基づく意見も多く見られ、繁華街でもあまり危険に遭ったことはないという人が多かったようです。
その他にも「普通」と答えた人の場合には意見が少なく、最も多かったのが「何も感じない」といったタイプの回答。
裏を返せば、治安に関して不安を覚えた経験がないということでもあり、これはこれで治安の良さを裏付けていると言えるのではないでしょうか。
総じて、仙台の治安は良いと感じている人が多いということが言えそうです。
仙台市は安全性の高い大都市
東北最大の都市である仙台は繁華街や地元企業などが栄えていると同時に、周囲に自然も多く、交通の利便性も兼ね備えているのが特徴です。
治安に感じて不安に感じている住民も少なく、日本の中でも特に安全性の高い都市の一つと言えるのではないでしょうか。